断熱について

外断熱だから、暑さを屋根の外で止める

断熱防水工法による確かな省エネ効果

屋根の遮熱効果の測定図。屋外表面温度 54.9℃に対し、屋内表面温度は 27.1℃と、大幅な温度抑制効果を示しているイメージ図

2003年、愛知県の某製作所にて、鉄骨構造一階建・屋根面積約27,100㎡の大規模屋根改修工事が行われました。
使用されたのは、当社でも採用している「外断熱防水工法(サーナルーフ+ネオマフォーム40mm)」です。

試験時の外気温は30℃。
屋根表面温度は 54.9℃ に達していましたが、断熱施工後の室内側は 27.1℃ に抑えられ、約28℃の温度差 が確認されました。

この温度抑制効果により、空調負荷が大幅に軽減され、試算では 年間約5,500万円の省エネ効果 が得られる結果となりました。

出典:防水ジャーナル 2003年8月号
※電気単価の情報源:2003年(約11円/kWh) 20025年(約22円/kWh) 

2025年の実測結果:外気温上昇で、断熱の重要性はさらに高まる

屋外の屋根表面温度を計測している様子。太陽光にさらされた屋根表面が72℃に達していることを示す温度計の数値
屋内から屋根の表面温度を計測している様子。計測器には42℃と表示されており、遮熱・断熱効果を確認している現場写真

2003年の試験では、外気温30℃の条件で屋根表面温度54.9℃、断熱施工後の室内側温度が27.1℃という結果が得られました。
当時でもすでに約28℃の温度差が確認され、省エネ効果は年間約5,500万円にのぼりました。

それから20年以上が経過した2025年、私たちは現在の施工内容を実施した折板屋根で実施しました。
結果は以下の通りです。

測定項目測定結果(2025年)
外気温35℃
屋根外側温度72℃
屋根内側温度(断熱施工あり)42℃

屋外の気温上昇とともに、屋根表面は70℃を超える酷暑環境となりました。
今回の計測では断熱施工を施してこの結果(内側42℃)でしたが、もし断熱がなければ、内部はさらに高温になっていたと考えられます。

つまり、年々過酷になる夏の環境下では、外断熱防水工法が室内環境の安定に果たす役割が、ますます重要になっていることを示しています。

今の時代の電気代で換算すると

2003年当時の試算(年間5,500万円の省エネ効果)は、
当時の電気単価(約11円/kWh)をもとに算出されたものでした。
この試験結果をもとにすると、屋根面積1㎡あたりの年間省エネ効果は約2,000円です。

現在(2025年)は、電気単価がおよそ1.8〜2倍に上昇しています。
現在の電気代水準では約4,000円/㎡・年に相当します。
たとえば、1000㎡の屋根でも年間約400万円の電力コスト削減が見込まれ、工場・倉庫の規模を問わず、断熱防水の効果は確実に実感できます。

※実測結果をベースにした参考換算
断熱前後での空調電力削減額の目安です。
※建物の断熱性能、稼働時間、空調設備、地域気候などによって変動します。
※電気単価の情報源:2003年(約11円/kWh) 20025年(約22円/kWh) 

実測結果をベースにした参考換算

外断熱と内断熱、何が違うのか?

屋根の断熱には、
大きく分けて「外断熱」と「内断熱」の2つの方法があります。

屋根の「外断熱」と「内断熱」の構造比較図。屋根材の外側に断熱材を設置する外断熱と、屋根の内側に設置する内断熱の違いを示したイラスト

屋根の内側(天井側)に断熱材を施工する内断熱と、屋根の外側に断熱材を施工する外断熱があります。
池田防水では、鉄板屋根の上に断熱材を施工し、その上から防水シート(サーナルーフ等)で仕上げる外断熱工法を採用しています。

内断熱と外断熱、熱の動きはどう違うのか?

外断熱と内断熱の遮熱効果の比較図。外断熱(左)は屋根の外側で熱を反射し室内への影響を抑えるが、内断熱(右)は屋根材や壁を通じて熱が建物内部に伝わりやすいことを示すイメージ図

外断熱(画像左):熱を入り口でシャットアウトする
断熱材を建物の外側に配置する「外断熱」は、日射の熱を建物の入り口で跳ね返します。屋根材(鉄板)そのものが熱くなるのを防ぐため、室内への熱の侵入を根本から抑え、夏場でも冷房効率を高く保つことができます。

内断熱(画像右):屋根を通り抜けた熱が室内にこもる
断熱材が屋根の内側にある「内断熱」では、日射の熱は一度屋根材を通過してしまいます。鉄板そのものが高温の蓄熱体となって建物全体を温めてしまうため、断熱材があっても室内に熱がこもりやすくなります。

夜になっても室内が暑い理由「ほてり現象」とは?

建物が蓄えた熱を夜間に放出する「ほてり現象」の図解。昼間に温まった鉄やコンクリートの屋根材が熱源となり、夜になっても輻射熱を室内に放出し続けるため、冷房が止まらない仕組みを説明

鉄やコンクリートは、一度温まると大量の熱を蓄えます。 夜になっても、蓄えられた熱が室内に放出され続けます。 この現象を「ほてり現象」と呼びます。
温まった屋根材からは「輻射熱」が放出されます。 輻射熱とは、高温の物体から出る赤外線による熱のことです。 空気を介さず、直接伝わるのが特徴です。
夜になっても建物自体が熱源となり、室内は暑いままです。 結果として、冷房を止めることができません。

外断熱が結露を防ぐ理由

結露は、温度差によって発生します。
室内の暖かく湿った空気が、冷たい面に触れると結露が起きます。 特に冬場や、湿度の高い環境で発生しやすくなります。

外断熱と内断熱の結露発生の違いを説明する図解。内断熱(右)は外気で冷やされた屋根材に室内の湿った空気が触れて結露が発生するが、外断熱(左)は断熱材が屋根材を保護し、室内との温度差を抑えるため結露を防ぐ仕組みを示している

内断熱(画像右)で結露が起きるメカニズム
内断熱では、断熱材が屋根の内側にあります。 屋根材(鉄板)は外気に直接さらされています。
冬場や夜間、外気で冷やされた屋根材は低温になります。 一方、室内は暖房や作業により暖かく、湿気を含んでいます。
暖かく湿った空気が、冷たい屋根材に触れます。 この温度差により、結露が発生します。

外断熱(画像左)が結露を防ぐメカニズム
外断熱では、断熱材が屋根の外側にあります。 断熱材が屋根材を外気から保護します。
屋根材(鉄板)は、外気で直接冷やされません。 屋根材の温度は、室温に近い状態に保たれます。
室内の空気と屋根材の温度差が小さくなります。 結果として、結露が発生しにくくなります。

サーマックスについて

About Thermax

1.高い断熱特性

熱伝導率: 0.020~0.022 (W/m・k) と高い断熱性を継続的に維持します。

断熱材「サーマックス」の性能比較図。熱伝導率 0.020W/m・K という優れた断熱性能を、硬質ウレタンフォームや繊維系断熱材との比較グラフで示している。また、右側のグラフでは長期間経過しても熱伝導率が安定していることを証明

2.燃え広がらない

酸素指数26%を達成……炭化によって燃え広がらない
硬質ウレタンフォームは炎によって分解しやすく、可燃性ガスが発生するためよく燃えます。
しかしサーマックス独自のポリイソシアヌレートフォームは炎に接するとすぐに炭化を始めます。これにより炎の拡大、延焼を防ぎ、可燃性ガスの発生も最小限に抑えることができます。
また、酸素指数26%と燃えにくい特性を示すため、消防法の指定可燃物対象外となります。

断熱材「サーマックス」と硬質ウレタンフォームの耐火比較試験。サーマックス(上)はバーナーの炎を当てても表面が炭化するだけで燃え広がりを抑え、可燃性ガスの発生も少ない。対して硬質ウレタンフォーム(下)は燃焼により火炎が貫通し、大きな火災貫通拡大のリスクがあることを示す図解

3.一体成形による高い遮熱性

表裏にアルミ面材を一体成形したタイプは、断熱性能に加え、遮熱性にも優れ、日射部位下でも効果を発揮します。

JSTM J6112 建築用構成材の遮熱性能試験データ。太陽光が当たる条件下で、サーマックスにアルミクラフト紙を施すことにより、実質熱抵抗値が127%向上することを示す比較表。日射による熱を効果的に遮断し、室内温度の上昇を抑制するエビデンス

4.環境に優しいノンフロン

サーマックスは、ノンフロンによる発泡です。またシックハウス症候群の要因の一つであるホルムアルデヒドを使用していません。 優れた断熱効果により電気使用量削減やCO2削減にも貢献しています。

地球と若葉をモチーフにした環境配慮のアイコン。サーマックスがノンフロン発泡であり、ホルムアルデヒド不使用であることを示すイメージ

5.低い吸水性

吸水量0.9g/100cm2……高い防水性
サーマックスは独立気泡構造のため、吸水、透湿性がきわめて少なく、吸水による断熱性の低下が少ない断熱材です。

各種断熱材の吸水性比較グラフ。断熱材を21日間水に浸した後の吸水率を比較しており、グラスウールやロックウールが満水状態になるのに対し、サーマックスは吸水率2%以下と極めて低く、水害時にも断熱性能を維持できることを示している


他断熱材との比較

サーマックス
イソシアヌレート
フォーム
硬質
ウレタンフォーム
2種2号
フェノール
フォーム
1種2号
押出法
ポリスチレン
フォーム1種
繊維系断熱材
断熱性
防炎性××
防水性×
耐熱性
強度×
耐候性